鎌倉を拠点に活動するクリエイティブチーム/NPO、ルートカルチャーは、鎌倉出身の女優の鶴田真由と、鎌倉出身の俳優でルートカルチャーメンバーでもある井上幸太郎とのタッグで、鎌倉発の演劇作品「花音(カノン)」を日本各地で制作して公演を行ってきました。
2013年に北鎌倉の浄智寺での初演の際、鎌倉の地域の皆様、ルートカルチャーとのご縁のある皆様の協力を得て「花音(カノン)」が生まれました。その後も、伊勢神宮、別府温泉、琵琶湖、と日本各地の風土や色に合わせて脚本を成長させながら制作・巡回させてきました。
いつか鎌倉で再び制作・公演を行いたいと願っていたところ、幸運にも、2015年秋分の日に鎌倉の鶴岡八幡宮という素晴らしい場所で奉納という形で公演を行うチャンスが生まれました。2013年春、花音の初演にご参加いただいた皆様や、その後ご縁を得た多くの皆様に、そして、今回初めて花音を知った皆様にも、この奉納公演に立ち会って頂き、花音のストーリーに紡がれている、鎌倉・そして日本の歴史に刻み込まれた言葉を感じて、立ち会った皆さまの心にのこる新しいなにかが芽生えるきっかけとなれば嬉しく思います。
※この、鶴岡八幡宮での奉納が花音としての最後の奉納公演となります。
※iikuniを通じて制作にご支援いただいた方には、お席をご用意し、約50分の奉納公演に立ち会って頂きます。

photo: Masanobu Seike
「花音(カノン)」について
タイトルの「花音(カノン)」は、音楽形式のひとつであるカノンにもかけて、言葉遊びを繰り返すような脚本であることも意味しています。 作・演出には出演者二人と縁のあった明神慈(ポかリン記憶舎 主宰)を招き、鎌倉の名前の由来になったとも言われる藤原鎌足の鎌の神話や、鎌倉を愛した文士たちの言葉などを下敷きに、鎌倉で書き下ろされたオリジナル脚本による時空を超えた男女二人芝居を紡いでいます。

photo: 志津野 雷
初演は2013年秋に鎌倉の浄智寺書院で行い、その翌年には伊勢神宮勾玉池舞台で式年遷宮の奉納公演、別府温泉の永久別府劇場、琵琶湖のほとりの佐川美術館で巡回公演を行ってきました。日本各地で制作・巡回公演するにあたり、出演者・スタッフが現地の方々のご縁を得て、地元のお祭りやローカルのイベントに参加し、そこで得たその地域の固有の歴史や文脈をストーリーの中に加えて、作品そのものが今も静かに進化し続けています。
今秋、花音は、9月13日、益子の「土祭」に参加、益子の山間の森の中の八幡神社で奉納公演を行い、9月23日には、花音が生まれた鎌倉の地に帰り、鶴岡八幡宮で奉納を行える機会に恵まれました。ゲスト奏者には、現代雅楽の東野珠実を迎えます。
2013年春、花音の初演にご参加いただいた皆様や、その後にご縁を得た多くの皆様、そして、今回初めて花音を知った皆様にも、かがり火を焚いて行うこの奉納公演に立ち会って頂き、花音のストーリーに紡がれている、鎌倉・そして日本の神話に刻み込まれた言葉を感じていただき、立ち会った皆さまのこころや記憶の中に新しい「なにか」が芽生えるきっかけとなれば嬉しく思います。
花音は、音楽や衣装、ドラマトゥルク、制作などのスタッフも、鎌倉拠点のルートカルチャーのメンバーがそれぞれの専門を活かしながら担当しています。鎌倉という地域に根ざしたクリエイティブ・コミュニティと、女優、鶴田真由のコラボレーションによる、地域発の新しいクリエイションが生みだす作品です。
北鎌倉の浄智寺で芽生え、日本各地を巡回、成長して、鶴岡八幡宮で根を下ろす。
どんな色の花を咲かせるのか、『花音』最終公演の制作をぜひご支援下さい。
【日時】9月23日[水]17:15開場 17:45開演 (予定)(鶴岡八幡宮での奉納公演)
【出演】
鶴田真由 井上幸太郎
【スタッフ】
作・演出:明神慈
ドラマトゥルク:山岸清之進
音楽:瀬藤康嗣、東野珠実
衣装:大西裕也
パン:勝見淳平
舞台監督:伊藤ヨシタカ
制作:墨屋宏明、ROOT CULTURE
【協力】
オフィスマイティー、株式会社ぱれっと、ポかリン記憶舎、
特別協力:鶴岡八幡宮